どうしても

書けない一枚の紙と


どうしても

口にできない一言


それが「思い」の断片を

物語っているじゃないか


それが

何より離れがたく思っている

証拠じゃないか


そうやって

心は

声高に叫ぶのに



透明なベルトコンベアに

乗ったまま

ここから離れることになる



しばし一人


この感傷を

愉しみながら


夏の終わりを思う




piyoko1