8時に目覚ましをかけた
それよりも前に
母が部屋に入ってきて
”さっき、桜の花を見に
散歩に行ってきたよ
白山神社の桜は
すごく綺麗にまだ
咲いていたよ”
と、朝から母
いつになく嬉しそう
近所の人が皆
愛する広場がある
白山神社と呼ばれる
その土地には
毎年
綺麗な桜の花が咲く
そこは高台になっていて
学生はその道を
よくジョギングに使い
大人たちはここを
散歩コースにしている
ここを通り過ぎるたび
変わらないものの
安心感に浸りほっとする
環境は変わり
時は確実に過ぎていく
そういう中にあって
変わらない光景を
心は欲するのだろう
誰もが愛する
この土地の名を
白山神社という
この土地に咲く
桜の花を
愛せずにはいられない