変わらないもの 大学を卒業して一年が過ぎ 久しぶりにそこへ足を運んだ そこには満開の桜の木々が 幾層にも重なった石のオブジェが 変わっていない経済学部棟があった 友達とよく語らった 石のオブジェに座り そこから見える学部棟を じっと眺めていると 日常の中で隠してしまっていた何かが ふっと顔を覗かせてきた気がした 目を瞑って それを 心地良く受け止めた